2021.04.27
R&D

【第3回】コロナ禍における生活意識調査を発表 【第3回】コロナ禍における生活意識調査を発表

全国の18歳~69歳の男女を対象に、旧デルフィスから数えて第5回目と「コロナ禍における『移動』『クルマ』に関する意識調査」を実施しました。

本調査は、コロナ禍の「移動」「クルマ」に関する意識変化を把握するために定期的に行っており、第5回目となる今回は、2020年末の生活意識を分析。人々が自分を見つめ直す中で、特に「暮らし方」 「クルマ選び」がどう変化しているかについて考察いたしました。

【調査結果サマリー】

(1)生活意識


コロナ第三波で混沌とした状況の中でも、「前向きに頑張りたい」という気持ちは引き続き高く、さらに2021年は、先を見すぎず柔軟に少しずつチャレンジしたいという意識を持つ人が多い


・年末においても「前向きに頑張りたい気持ち」は73%と引き続き高く、2021年に向けての気持ちはさらに前向き(82%)
・変化の激しい時代に、柔軟に対応できるようにしたい(84%)
・新しいことを始めたいが、最初から大きく変えずに少しずつチャレンジしていきたい(71%)


(2)「暮らし方」意識


地方暮らしに対する関心は高いが、多くの人は「都心に通える範囲の地方圏」を希望。
「ほどよく都会でアクセスの良い田舎」を志向する傾向がみられる


・地方暮らしに関心ありは全世代平均で60%存在
・希望の移住スタイルは「都心部に通える程度の地方圏」に関心が高い(32%)


(3)「クルマ選び」意識


引き続き、クルマの購入意向は高い。クルマ選びは、先が見えない世の中を反映し、「シンプルで実用的」と「マルチに使える」といったことが重視される傾向


・コロナ禍で「クルマを買いたくなった人」は18%と依然高く、その中で実際に購入した人が9%存在
・魅力に感じるクルマは「何でもこなせる」(79%)「実用性が高い」(69%)と、フレキシブルで使いやすいクルマの魅力が高まっている

(4)【考察】2021年に向け着目する生活者意識
2021年は新たな一歩を踏み出そうとしている人が増えているようです。
その変化や挑戦の仕方の特徴は、思いっきり振り切るというよりは、世の中の変化に柔軟に対応できるよう、まずは小さく始めてみる「スモールチャレンジ」ともいえるのではないでしょうか。

【調査詳細】

(1)生活意識


コロナ第三波で混沌とした状況の中でも、「前向きに頑張りたい」という気持ちは引き続き高く、さらに2021年は、先を見すぎず柔軟に少しずつチャレンジしたいという意識を持つ人が多い。


コロナ禍における「前向きに頑張りたい気持ち」は、やや回復傾向。
また、2021年に対する気持ちを見ると、昨年末よりも更に高くなっており、2021年はポジティブな気持ちを持っている人が多いことが窺える。

コロナ禍による価値観の変化について、「先を見通せない」と感じつつ、「少し先の未来を思い描き、がんばりたい」、「新しいもの・サービスを取り入れたい」という、今後を見据えてポジティブに生活を変えたい、何かにチャレンジしたいという傾向が表れた。さらに、2021年にやりたいことでは、特徴的な結果となった。
「激しい変化に、柔軟に対応していきたい」という意識が高く見られ、“先を見すぎず臨機応変(少しずつチャレンジ)”という意識が窺える。


(2)「暮らし方」意識


地方暮らしに対する関心は高いが、多くの人は「都心に通える範囲の地方圏」を希望。
「ほどよく都会でアクセスの良い田舎」を志向する傾向がみられる。


最近よく耳にする「移住」について、若い世代ほど関心が高い傾向となった。
ただし、移住スタイルは、いわゆる「田舎暮らし」や「二拠点居住」ではなく「都心部に通える程度の地方圏」に関心が高く、“都心・郊外居住者”では約3割を占める結果になった。

また、地方暮らし関心層の働き方の意向は、“都心・郊外居住者”では「現在の会社」「地方の会社」「独立」で、それぞれ2〜3割と一定数存在。

また、地方での交通手段は、やはり「自家用車」が圧倒的に高い結果となり、生活を支える存在として認識されている。

(3)「クルマ選び」意識


クルマの購入意向は引き続き高い。クルマ選びについては、先が見えない世の中を反映して、「シンプルで実用的」と「マルチに使える」といったことが重視される。


今回の調査では、「コロナ禍の影響によりクルマを買いたくなった人(18%)」は、やや増加。
引き続き、「買うのを中止・延期した人(12%)」を上回っており、クルマの購入意欲は高い結果となった。

また、「クルマを買いたくなった人」のうち9%の人に実際のクルマ購入が見られた。

クルマ選びについても、「経済的な負担の軽さ」に加え、「趣味に対応」や「何にでも使える」という意識が高く見らた。
先が見えない中で、多用途性を重視する傾向が見受けれる。

クルマに対する魅力を見ても、「何でもこなせる」「実用性」「シンプルな外観」など、フレキシブルで使いやすいクルマの魅力が高まっている。

(4)【考察】2021年に着目する生活者意識
コロナ禍は、社会の構造変化を加速させただけでなく、人々の生活意識にも大きな影響を及ぼしました。
当社では、その実態を探るべく、2020年4月を皮切りに計5回に渡り調査を実施してまいりました。今回は、その生活者意識が2021年にどう変化していくのか考察しました。

昨年春、人々の生活様式は大きく変化しましたが、その中で我々が着目していたのは、未曾有の出来事の渦中でも気持ちが落ち込むことなく、「前向きに頑張ろうという気持ち」の人が多かったことです。
その背景には、誰も経験したことのない事態に対し、その深刻さを受け止めつつも事態の悪化を想定しきれなかったことにあると推察します。

そして今回の第5回調査においては、意外にもそのポジティブマインドが継続していることが分かりました。
「2021年を前向きに頑張りたい」と答えた人が82%存在しました。
感染第三波が騒がれる中ですが、この混沌とした状況に慣れ始めてきているのか、あるいは新しい年を迎える上で前向きな気分を奮い立たせているのでしょうか。
そして、この前向きな気分は新しいことを少しずつ始めようという意識に繋がっており、「暮らし方」「クルマ選び」といった比較的大きな判断にも影響を与えているようです。

まずは「暮らし方」について見てみると、都心・郊外に暮らす人のうち60%の人が地方暮らしに関心があることが分かりました。
ただし、いきなり地方に暮らすというよりは、今の職場に通勤できる範囲で、「ほどよく都会でアクセスの良い田舎」に住みたいというニーズが高まっているようです。
まずは移住体験から始めるプチ移住、あるいは試住といった言葉も聞かれます。

次に「クルマ選び」について。こちらも、先が見通しづらい時代にあって、生活の変化に柔軟に対応できるような、マルチタスクで使い勝手の良い車が求められているようです。また、柔軟なクルマ選びという点では、サブスクも伸長。トヨタ自動車がサービスを提供している自動車サブスク「KINTO」は昨年比8倍(2020年7-9月:前年同期比)の申し込み件数となっています。

このように、2021年は新たな一歩を踏み出そうとしている人が増えていますが、
その変化や挑戦の仕方の特徴は、思いっきり振り切るというよりは、世の中の変化に柔軟に対応できるスタイルであり、
まずは小さく始めてみる「スモールチャレンジ」ともいえるのではないでしょうか。

変化の激しい時代だけに、用意周到な人生設計をするというよりは、数年先くらいを見通して、柔軟な変化に対応できるような選択をする時流が芽生えているようです。

消費活動の面でいえば、そういったスモールチャレンジや生活変化に柔軟に対応できる実用性を備えたモノ選びや、まずはお試しできるような消費活動が芽生えていると考えられます。

トヨタ・コニック・プロ株式会社
ブランディング部
ストラテジックプランニングユニット
朝岡 幹雄